2004年2月23日月曜日

WAR -1983-

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War


80年代のU2を象徴する政治色が色濃く出たアルバム。
そして代表曲の一つ「Sunday Bloody Sunday」が収録されている。
アイルランドで1972年に起きた「血の日曜日」(血の大晦日と勘違いしてはいけない)事件を取り上げた曲だ。
ラリーの躍動感のあるドラムで始まり、エッジのギターが絡んでいくあたり、僕の鼓動は高まっていく。当然のごとくボノの歌声には力が入り、徐々に心を熱くする。

この一曲目を聴いた瞬間、これまでの2枚とは明らかにクオリティが違うと分かる。先ずドラムの生々しい音に耳を奪われるはずだ。さらに、エッジのギターカッティングが鋭く響き、独特のリフが縦横無尽に展開されていく。
最近のライブでもよく演奏されている「New Year's Day」をはじめとして、アルバム全体を通して楽曲のクオリティが格段に向上している。歌詞に目を向けても、ボノの政治的世界観がくっきりと浮かび上がっている。無意味な争いへの警鐘。「WAR」というタイトルがU2の強いメッセージだ。

How long to sing this song
I will sing, sing a new song

デビューした当初は、ニューウェイブのパンキッシュなバンドとして捉えられていたU2が、ここでしっかりと大地に根を下ろした唯一無比のバンドとして記憶されていく。
こんなにまで、無垢で真直ぐに正義を唱えるロックバンドなんて他に見当たらない。そりゃダサイのかもしれないが、それでもかっこいいのだ。

僕の中では(多分世間一般も)U2はこのアルバムでU2となったのだ。

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