2004年4月25日日曜日

ネットとアイデンティティ

ネット・リテラシーと民主主義と
江島健太郎 / Kenn's Clairvoyance

上記の江島氏の文章は示唆に富んでいて面白い。

氏の論点からは少し外れるのかもしれないが、例えば次のような表現は、日本人の性質を良く現していると思える。

宗教やイデオロギーにとらわれない個人として独立した価値観を持ち、自らの自由意志に基づき行動している人々

それが故に、深いところで繋がり合うための基礎が見えないといったくだりに、うんうんと頷きながら同意してしまう。

このインターネットを生業としている僕にとって、自分の中の矛盾(ネットの可能性を信じながらもどこか否定的になっている)を、こんがらがった糸を解くように決して否定すべきものではないものとして諭してくれる。(強引かもしれないが)

ネットリテラシー、それはPCリテラシーといった技術的な問題を前提としつつも、人間性という本質に関わるものなのだろう。インターネットの世界では、他言語を一つでも知っていれば極簡単に国境を超えてコミュニケーションを図れてしまう。
江島氏が言及しているように、そういった場面において必要となってくるのは、その人が持ちうる理想や信念なのだ。

理想や信念。僕の場合それは宗教に結び付くことはないが、確かに心の中に存在している。
現実を見つめながら、インターネットの可能性を模索してみたい。

2004年4月18日日曜日

Radiohead - 音の創造

Radiohead Japan Tour 2004 4/18

ロックというジャンルにおいては、最もその動向が注目されるバンド。
学生時代からCDでは聴いていたが、コンサートに足を運ぶのは今回が初めてだ。
雑誌のレポート等を読んで大体のイメージは掴めていたが、予想以上に刺激的な音の洪水に包まれた。

曲目は「O・K・コンピューター」「KID A」「アムニージアック」「ヘイル・トゥ・ザ・シーフ」の4枚のアルバムから静と動のバランスよく配置されていた。

打ち込みによるリズムやサンプリングを駆使した音を、どのように生の演奏に持ち込むのかが興味のポイントだった。
大袈裟かもしれないが究極の形がそこにあった。まさに「音の創造」が。

哀しいまでに美しい曲とデジタルを駆使した破壊的な音の洪水が交互に積み重ねられても、違和感を感じる事なく聴き手の体に響いてくる。
2時間の濃密な時間中、気を抜くための曲など一曲もなく、しかも飽きることさえなかった。
トム・ヨークが「エグジット・ミュージック」を歌うとき、会場は静まり返り、僕は不覚にも目頭を熱くした。

彼らの音楽に対する真摯な気持ちが、その音創造の才能と相まって美しく刺激的な音を創り出している。

ロックはまだ死んじゃいない。。。
そう確信できた。

2004年4月13日火曜日

ネット広告のあり方

Yahoo! JAPAN、エリア広告市場へ本格的に進出
Japan.internet.com

インターネットを全体として捉えた場合、もはやマスメディアと言っても良いぐらいの影響力、情報浸透度があると考えている。その中でもYahoo! JAPANは圧倒的なページビューを獲得していて、ソースを伝えていくコンテンツとしては別格だろう。
でも、インターネットはそもそもマスにそぐわない。インターネットを使用するユーザーは、自分の意志で自分の欲しい情報を探す。つまり、マスとは反対の性質を持つ事を期待し、それぞれのニーズに合った情報を求めている。誰に向かって伝えているのか分らない、テレビCMのようなものは求められていないのだ。

 

© 2009Soulkitchen | by TNB