2007年5月27日日曜日

マルレーネ・デュマス

写真が観る側に感性を求めるものだとしたら、絵画は描く側がそれを補助してくれる表現
であることを、このマルレーネ・デュマスの作品を観て気付いた。

写真を元に人々の表情から内面を描く作業は、ベルリン天使の詩のように人種、年齢、性別を
超え、様々な人々の心に優しく触れる作業なのかもしれない。
しかし、人間の心の奥底には恐ろしい闇が潜んでいる。
マルレーネの絵を観てはっとさせられるのは、そんな闇があからさまに提示されているからだろう。

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2007年5月5日土曜日

月とラクダの夢を見た

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中山うり DoReMiFa


こんな出会いはそう滅多にあるもんじゃない。
まず声がいい。そして音楽性が豊かだ。
新人だけど、ほとんど完成されている。
アコーディオンとトランペットを操る中山うり中山うり
こんな音楽に出会えるからこそ、音楽を聴き続けられるのかもしれない。

まだiTMSでしか音源が聴けない。もうじきアルバムが出るようだ。
そんな流通はまさに今の時代の音楽の証。


 iTunes Store(Japan)


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最近買ったCDも良作が続いている。
ビョークは、普段すっかり眠ってしまっている自分の感性を、
「ほら、寝てたらつまらないじゃない」とでも言うかのようにくすぐり起こしてくれる。
ジャンルなんて言葉を持ち出すと陳腐に聞こえるだけだが、
ビョークはどんなジャンルにも属さない。ビョークという音楽なのだ。

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bjork volta



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パティ・スミス、久々のアルバムはカバーアルバム。
選曲を知った時点からかなり楽しみにしていたのだが、
想像をはるかに超える出来だ。年季が違う。
彼女はロックレジェンドを体現してきた人なのだ。
その人がいつまでも色褪せることのない名曲を歌うのだから、
そこには化学反応が発生して当然かもしれない。
それぞれの曲について本人が解説しているのだけど、それもまたいい。
ニールヤングのHelpless、ニルヴァーナのSmells Like Teen Spirit
スティーヴィー・ワンダーのPastime Paradiseが特にいい。
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Patti Smith twelve



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サラ・ガザレクは、アレンジが凝っていて面白い。飽きない。
オリジナル楽曲にもキラッと光るセンスが感じられる。
まさに新世代のジャズという感じ。
歌唱力もあるし、演奏もタイトで良い。
ここにノラが持っている味わいが加わると、そこそこブレイクするのではないだろうか。
サラの方が所謂ジャズボーカルの範疇に納まるかもしれないが。
ルックスも良く、今後も非常に楽しみなアーティストだ。

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Sara Gazarek Yours



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ミシェル・カミロとトマティートのコラボレーション。
心地よい緊張感のある演奏で、一度聴き始めると耳が離せない。
超絶技巧を持ち合わせた二人の魂の演奏。はっきり言って凄まじい。

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Michel Camilo & Tomatito  Spain


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Michel Camilo & Tomatito  Spain Again


 

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