2005年12月19日月曜日

ある子供

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この映画はケン・ローチの映画を思い起こさせる。
ダルデンヌ兄弟はケン・ローチと同様に弱者に目を向け、暖かい眼差でその実態を描いている。
エンターテイメントからかけ離れた内容だけど、そこにはリアルな若者の実態があり、
人間の感情がありありと描かれていた。

日本では、未だぬるい人生を送っていこうと思えばそうすることもできる。
不況に陥ろうが貧富の差が少なく、親に甘えることができる平和な国なのだ。
しかし、ここで描かれるベルギーでは生ぬるい生き方なんて送れない。
ある程度の年齢に達したら自分の力で生きていかなくてはならない。
未熟な精神のまま。

その未熟な精神の子供が、自分の浅はかさや社会の厳しさに直面しながら
成長していく様子が感動的に描かれている。
シンプルだけど、心に深く訴えてくる映画だ。

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