2004年6月20日日曜日

白いカラス

nj5yht5p.JPG公開初日の「白いカラス」を観た。

冒頭で物語りの結末が見えてしまう構成で、最初から重いテーマに支配されてしまう。内容を知った今では広告はどうもしっくりこない。

徐々に明かされていく主人公二人の過去。
自分の生い立ちと葛藤する初老の男、過去に傷をもつ女。互いの心の闇を見抜いてか惹かれ合っていく様子や、絡み合っている人生の宿命についてはよく描かれていたと思う。

原題は「The human stain」(人間のしみ、汚れ)なのだが、邦題は劇中に出てくるキーワードと隠喩を込めて「白いカラス」としたのだろう。これが今一つで、どうせなら原題そのままの方がしっくりくると感じた。

この映画には一つのメッセージが込められていて、人間は何かしら業を背負って生きていかなければならないけど、幸せになるためには信じ合える人とその業を分かち合う事が必要だと語りかけてきているような気がした。

それにしても救われない話だ。

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