2004年11月14日日曜日

All That You Can't Leave Behind -2000-

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All That You Can't Leave Behind


90年代の3部作を経て、またしてもU2は方向性に迷ってしまった。そこで、バンドサウンドに立ち返ったのがこのアルバム。

一曲一曲を聴いた時、これほどまでに粒の揃った作品は他にない。だけどアルバムとして聴いた時には、何故か過去の名作には及ばないのだ。個人的な感想だろうか。「Joshua Tree」や「Achtung Baby」が放っていたパワーは感じられない。

ボノによれば、このアルバムでは、音楽表現として一番難しい「喜び」を表現したかったという。確かに1曲目の「Beautiful Day」ではそれに成功しているかもしれない。でもアルバム全編に「喜び」が表現されている訳ではなく、全編を通して感じられるのは寧ろ、「安堵感」に似た暖かい雰囲気かもしれない。80年代のU2の音楽からは遠く荒涼とした風景が思い浮かべられたが、今はもっと身近な家族や友人、恋人のいる風景が思い浮かべられる。

僕はこのアルバムを聴いて、次のアルバムこそが本当に期待できる作品だと思った。その予想は当たるのだろうか。

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