2009年9月27日日曜日

アン・サリー 赤ちゃんと歌う


まだ残暑の残る土曜の午後、高級住宅が近くに並ぶ目黒区の施設に

アン・サリーのライブを聴きに行った。

場所柄、ホール前の公園には子供連れの若い家族が楽しそうに寛いでいて、

リラックスした雰囲気に包まれていた。



アン・サリーの歌を生で聴くのはこれで3回目。

毎回感じるのだが、彼女の歌声は生で聴く方が素晴らしい。

優しく包んでくれるような響きと、力強さが同居している。

最初の曲「三時の子守唄」で彼女の声を聴いた途端、思わず目頭が熱くなった。

それは、素晴らしい芸術に触れた感動と、その他諸々あるのだが、

彼女の表現力は益々素晴らしいものになっている。

医者でありながら、プロとして音楽活動を続けるスタンスも変わっているのだが、

これだけの表現力を持って様々なジャンルの楽曲にトライするスタンスは、

独特のキャラクターを確立している。



さて、今回のライブは未就学児童も入場可能ということで、

会場には赤ちゃんの合唱が響き渡り、新しい体験となった。

池上本門寺でのライブは夏の夜の空気と虫の声という、自然に包まれたものだったけど、

彼女の声(特にしっとりとした曲)に呼応するかのような赤ちゃん達の泣き声は、

大げさに言えば、人間の情感や生命力といったものを現しているようで、

個人的にエポックメイキングな体験となった。

 

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